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日本は地震大国ともいわれ、世界でも有数の地震多発国です。最近では、2024年の能登半島地震や2011年の東日本大震災など、数十年に一度のペースで大規模な地震が発生しています。
このような大地震は、今後もいつどこで起きてもおかしくありません。
実際、令和7年1月時点の地震調査研究推進本部の予測によると、南海トラフ地震は「今後30年以内に発生する確率が約80%」、首都直下地震は「約70%」とされています。
非常に高い確率で発生が予測されているからこそ、私たち一人ひとりが事前に備えておくことが重要です。
本記事では、地震への具体的な対策を次の2つの観点から解説します。
✅地震発生前の「防災」対策(災害時に慌てず行動するための備え)
✅地震発生後の「防犯」対策(混乱時に増える犯罪への備え)
地震対策では、「外出先で被災した場合」と「在宅中に被災した場合」 の両方を想定して備えておく必要があります。
外出先で被災し、自宅に戻れない場合を想定して、数時間から1日程度を安全に過ごすために、普段からバッグに入れておくと安心なものを以下にまとめました。
参考にしてみてください。
| 分類 | 内容・ポイント |
|---|---|
| 現金 | 停電時は電子決済やATMが使えない可能性があるため、 少額でも紙幣や小銭を持ち歩きましょう。 |
| ホイッスル | 倒壊現場やがれきの下で助けを呼ぶ際に有効です。 |
| 懐中電灯 (携帯用) | 停電や夜間の移動時に必須です。 足元のガラス片や障害物を確認するのに役立ちます。 |
| モバイルバッテリー | スマートフォンでの情報収集や安否確認に欠かせません。 |
| 個別に必要なもの | 常備薬、眼鏡など(普段コンタクトを使用されている方)、 日常生活に欠かせないものは必ず携帯しておきましょう。 |
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在宅中に被災した場合、状況によっては自宅から避難しなければならない可能性があります。
その際に役立つのが「非常持ち出し袋(または防災リュック)」です。
突然の避難に備えて、少なくとも3日間生活できる必需品を事前に準備しておきましょう。
| 分類 | 内容 | ポイント |
|---|---|---|
| 食料 | ・レトルト食品 ・乾パン ・栄養補助食品など | 備えた食品は、賞味期限が切れていないか、 定期的に確認しましょう。 |
| 飲料水 | 1日1人3リットル × 3日分が目安 | 500mlペットボトルを複数本にわけるのがおすすめです。 |
| 災害用 トイレ | ・携帯トイレ ・簡易トイレ | 避難所のトイレは使用できない可能性が高いため 必須で備えておきましょう。 |
| 分類 | 内容 | ポイント |
|---|---|---|
| 医療品 | ・救急セット ・常備薬など | ケガや持病への対応に必須です。 |
| 洗面用具 | ・歯ブラシ ・水不要シャンプー ・石鹸など | 衛生を保ち、感染予防にもつながります。 |
| 衣類 | ・下着 ・防寒具 ・雨具など | 季節や気候にあわせて、 中身を見直しましょう。 |
| ラジオ | 携帯ラジオ | 災害情報の取得に必須です。 |
| 照明類 | ・懐中電灯 ・ランタン ・ヘッドライト | 夜間の移動時に役立ちます。 |
| 感染症対策グッズ | ・マスク ・アルコール消毒液 | 避難所生活での感染リスクの軽減に 役立ちます。 |
家族構成や年齢、生活スタイルによって必要なものは異なります。避難生活で、自分や家族には何が必要か考えて用意をすすめましょう。

被災した際、避難所に行かずに在宅避難をする可能性もあります。その場合に備えて、最低限、以下の内容を目安に準備しておきましょう。
• 食料・水(最低3日分、できれば1週間分 × 家族人数分)
• 災害用トイレ(簡易トイレ/携帯トイレ)
• 携帯用ラジオ
最低でも2週間はライフラインが止まる可能性があると考え、必要なものは多めに備えておくことが大切です。
東京都が提供している「東京備蓄ナビ」などのツールを活用すれば、家族構成やライフスタイルに合わせた備蓄リストを自動で作成できます。
非常持ち出し袋や備蓄品を用意しても、実際に「自宅にとどまるか」「避難所へ行くか」の判断は状況次第です。あらかじめ基準を知っておくことで、迷わず行動できますので、理解しておきましょう。
■自宅にとどまる場合
十分な防災備蓄があり、建物に大きな損傷がなく、火災や浸水、倒壊のリスクが低い場合は、自宅での避難生活を優先しましょう。避難所に比べてプライバシーが守られやすく、物資不足のリスクも軽減できます。
■避難所へ行く場合
建物に深刻な損傷がある場合や、火災や余震による倒壊の恐れがある場合は、速やかに避難所へ移動しましょう。安全を最優先に行動することが大切です。
※地域で避難指示(警報レベル3以上:高齢者・乳幼児等、レベル4以上:全員)が発令された場合は、迷わず避難してください。行政からの指示は命を守るための重要な情報です。
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東京消防庁の調査によると、近年の地震による負傷者の 30%〜50%は家具の転倒・落下・移動が原因 とされています。家具の転倒・落下・移動はけがのリスクだけでなく、火災の発生や避難経路の妨げにもつながります。そのため、自宅にいるときに地震が起こったことを想定し、事前に安全対策を講じておくことが非常に重要です。
以下の表(チェックリスト)を参考に、日頃から自宅の安全を見直してみましょう。
| 対策 | 内容 | ポイント |
|---|---|---|
| 家具の配置を見直す | 寝室や出入口付近の家具配置を確認 | ベッドやドアをふさぐ位置に家具を置かないようにしましょう。 |
| 家具を固定する | L型金具(ねじ使用)・突っ張り棒(ねじ使用無し)で壁や天井に固定 | 大型家具の転倒防止に効果的です。 |
| 扉開放防止器具 | 食器棚や収納の扉に設置 | 揺れで扉が開き、中身が飛び出すのを防ぎます。 |
| 上下家具の連結 | 本棚・タンスなどの上下分離タイプの家具を固定 | 一体化させることで転倒リスクを軽減できます。 |
| キャスター家具のロック | 移動式家具のストッパーを使用 | 揺れで暴走しないようにしましょう。 |
| 耐震マット・滑り止め | テーブルや椅子の脚に設置 | 小さな家具の移動も避難の妨げになるため固定しましょう。 |
| 飛散防止フィルム | ガラス扉・窓に貼る | 割れたガラスの飛散や侵入防止にも有効です。 |
| 水槽・ウォーターサーバーの固定 | 粘着マットやベルトで固定 | 台もL型金具やベルト式器具で壁面にしっかり固定しましょう。 |
これらの家具転倒防止器具は、ホームセンターや量販店、インターネット通販などで手軽に購入できます。「寝室から」「大きな家具から」と優先順位をつけて取り組むと、無理なく安全性を高められます。
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巨大地震が発生した際に慌てず避難するためには、事前に避難行動を具体的にイメージし、準備しておくことが重要です。自宅以外で地震に遭遇するケースも多いため、複数の場所での行動を想定しておきましょう。
| チェック項目 | 内容 |
|---|---|
| ハザードマップや避難所の位置・避難経路の確認 | 自治体のホームページや国土交通省の「ハザードマップポータルサイト」で確認できます。 |
| 家族との行動計画の共有 | 「どこで合流するか」「連絡手段はどうするか」を共有しておきましょう。 |
災害時は電話がつながりにくくなる可能性があります。そのため、災害用伝言サービスを活用できるようにしておきましょう。

音声でメッセージを残す・聞くことができます。
インターネット上で安否情報を登録・確認できます。
これらのサービスは、毎月1日・15日や防災週間などには体験利用が可能です。実際に録音・再生の練習をしておくと安心です。
大地震などの大規模災害が発生すると、その混乱に乗じた犯罪が増加する傾向があります。代表的なものは 窃盗(空き巣) や 詐欺 です。
災害時はまず「命を守る行動」が最優先ですが、身の安全が確保できた後は 財産を守るための防犯意識 も欠かせません。日頃からリスクを理解し、備えておくことで冷静な対応と被害防止につながります。
ここでは、災害後に注意すべき「空き巣対策」と「詐欺対策」、さらに災害前から取り組める「平時の防犯環境づくり」について解説します。
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地震発生後は、停電や地域の混乱に乗じて空き巣が増加する傾向 があります。
在宅避難時や避難所から自宅へ戻った際には、次の点に注意しましょう。
✅ 必ず施錠する
「少しの外出だから」と油断せず、必ず鍵をかけましょう。鍵を閉めたかどうか、家族で確認方法を統一しておくと安心です。
✅ 在宅を装う工夫
短時間の外出でも「家に人がいる」と思わせる工夫をしましょう。
・照明やラジオをつけたままにする
・郵便受けにチラシをためない(長期間不在と思われないようにする)
・車で外出する場合は、自転車を「誰かが帰ってきているような向き・位置」におく
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復興期には、被災者の不安につけ込む 詐欺被害が増える傾向にあります。
警視庁が「懸念される震災便乗の悪質事犯」として呼び掛けている手口は、以下の通りです。
・被災者宅を訪問し、不安を煽って修繕工事を契約させる
・義援金を名目に現金や電子マネーを詐取する
・公的機関や支援団体を装い、個人情報を聞き出す
・SNSやメールで親族になりすまし、送金を求める
✅ 突然の訪問者はすぐに家に入れず、身分証を確認。必要に応じて自治体へ照会する
✅ 電話やメールでの送金依頼は詐欺を疑い、必ず本人に直接確認する
✅ 不安な場合は消費生活センターや警察相談窓口(♯9110)を活用し、ひとりで判断しない
空き巣や詐欺への具体的な対策については、別コラムでも詳しく解説しています。
災害時に空き巣や悪徳業者などの犯罪者から狙われにくい家にするためには、地震後の行動だけでなく、平時からの防犯環境づくりが重要です。
ここでは、防犯対策を見直すうえで参考になる考え方のひとつとして、「犯罪機会論による犯罪抑止の3要素」をご紹介します。この理論では、犯罪が発生する「機会」を減らすことで、被害を未然に防ぐことができるとされています。
具体的には、次の3つの要素を高めることが効果的です。
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| 領域性:「ここは誰かの管理下にある」と示すことで侵入を抑止 例:塀やガードレールや門扉、注意喚起の看板の設置など |
| 監視性:「人の目がある」と思わせることで侵入をためらわせる 例:植栽を低く整える、近隣とのあいさつや地域パトロール、防犯カメラの設置など |
| 抵抗性:犯行に時間や労力がかかると諦めさせる 例:二重ロック、補助錠、シャッターなど |
地震が発生する前から防犯意識を高め、環境を整えておくことは、災害時にも安心して暮らせる「狙われにくい家」作りにつながります。

住宅の防犯性をさらに高める手段として、ホームセキュリティの導入も有効です。
東急セキュリティでは、侵入犯罪や不審な訪問販売からご自宅とご家族をお守りする「ホームセキュリティ」を提供しています。防犯設備士の資格を持つセキュリティカウンセラーがご自宅の防犯状況を診断し、ご予算やライフスタイルもお伺いしながら最適なご提案をいたします。
また、サービス提供エリアの半径約2.5kmごとに1か所の割合で、警備員の待機所を設置し、地域に密着したサービスを提供。緊急時には素早い対応を行います。
東急セキュリティでは、無料の「防犯診断」も行っておりますので、どうぞお気軽にご相談ください。
南海トラフ巨大地震や首都直下地震は、30年以内に高い確率で発生すると予測されている、現実的な脅威です。
だからこそ、私たち一人ひとりが「防災」と「防犯」の両面から備えておくことが欠かせません。
✅ 防災対策(地震発生前)
非常持ち出し袋や備蓄品の準備、自宅の安全確保、避難行動計画の共有など、命を守り、慌てず行動するための備えを整える。
✅ 防犯対策(地震発生後)
空き巣や詐欺など、災害時に増える犯罪から身を守るために、知識を持ち、平時から防犯環境を整え、災害時には施錠や在宅を装う工夫を徹底する。
巨大地震はいつ起きてもおかしくありません。
防災と防犯の両方に目を向け、「自分や家族と、暮らしを守れる備えができているか」を、今一度見直してみましょう。