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近年、都市部をはじめ全国的に、高齢者の「孤独死」が社会的な課題として注目されています。本コラムでは、孤独死の現状と対策について詳しく解説いたします。
孤独死とは、一般的に「誰にも看取られずにひとりで亡くなり、その後に発見される死」を指します。しかし、「孤独死」に関する明確な定義は存在せず、発見されるまでの期間や、どのような状態をもって孤独死と見なすかについての基準も曖昧です。そのため、孤独死の正確な件数を把握することは非常に困難です。
参考となる統計のひとつに、内閣府が2023年に発表した「孤立死」のデータがあります。このデータでは、自宅で亡くなった単身者のうち、死後8日以上経過してから発見されたケースを「孤立死」として定義しており、2023年には全国で21,856件の孤立死が確認されました。そのうち約7割が65歳以上の高齢者であり、高齢者が孤独死のリスクを特に抱えやすい層であることがうかがえます。
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孤独死の背景には、家族との疎遠や地域との関係の希薄化、健康や介護の問題など複雑な要因が絡み合っています。
内閣府の調査によれば、65歳以上の一人暮らし高齢者は増加傾向にあり、こうした問題は多くの人にとって他人事ではなくなっています。
それでは、孤独死を防ぐためには、どのような対策があるのでしょうか。
見守るご家族やご親族がいる場合は、こまめな連絡や日常的な気配りが大切です。また、家族だけでなく地域とのつながりを持つこと、宅内での事故を予防すること,見守りサービスを活用することも効果的です。
以下に、具体的な対策をご紹介します。
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ご家族やご親族が離れて暮らしていると、日々の忙しさから連絡の頻度が減ってしまうことも少なくありません。
しかし、「最近話していないな」と気づくことが、孤独死を防ぐうえで非常に重要です。
電話やビデオ通話などで定期的に連絡を取ることで、生活リズムの変化や体調の異変といった小さなサインに気づきやすくなります。また、何気ない会話が、本人にとって心の支えや安心感になることもあります。
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高齢者にとって、地域とのつながりは生活の質や安心感に大きく関わります。
自治体やNPOが行う「サロン活動」や「地域食堂」「シルバークラブ」などに参加することで、地域との接点が増え、家族以外にも見守りの目が広がります。こうしたつながりは、いざという時の支え合いにつながります。
参加に不安や抵抗を感じることもあるかもしれませんが、興味のあるテーマから始めてみたり、パンフレットを眺めてみたり、身近な人と一緒に出かけてみたりと、自分のペースで関わっていくことが大切です。
孤独死の主な死因は病気で、特に心筋梗塞や脳梗塞などの突発的な心疾患や脳血管疾患が多いとされています。
しかし、病気以外にも、事前に予防することでリスクを減らせる要因があります。
そのひとつが、自宅での事故、特に転倒や熱中症です。これらの事故は病気と同様に命に関わる危険因子となるため、日常的な注意が必要です。
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東京消防庁のデータによると、高齢者の事故の中で最も多いのが「転倒」事故です。令和3年に東京都内で発生した高齢者の転倒事故のうち、約6割が室内で発生しています。また、転倒事故の影響として、軽症が約6割と最も多いものの、約4割は入院が必要となっており、場合によっては命に関わることもあります。
転倒を防ぐためには、たとえば以下のような対策が有効です。
• 立ち上がるときは、近くのものにしっかりとつかまる。
• 着替えるときは、無理して片足立ちせず、腰かけて行う。
• 敷居につまずかないよう、体力を増強し、すり足を改善する。
転倒が命に別状をきたさなくても、骨折や寝たきりにつながりやすく、特に高齢者が一人で過ごしている場合、その後の回復が難しくなり、孤独死につながるリスクを高めます。転倒後に適切なサポートが得られず、健康が急激に悪化することもあります。そのため、日常的な事故対策が非常に重要です。
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夏場に高齢者がひとりで過ごしていると、熱中症が原因で孤独死に至る可能性があります。
東京都監察医務院によると、令和6年夏期(6~9月)に熱中症により屋内で死亡した人は、東京23区で291人にのぼります。また、熱中症による死者全体(屋外での死亡を含む)のうち、70歳以上の高齢者が7割を超えています。
さらに、その多くはエアコンが設置されていないか、故障している、あるいは設置されていても使用されていない状態であり、適切な暑さ対策が講じられていないことが命に関わる深刻な問題となっています。
熱中症を防ぐためには、たとえば以下のような対策が有効です。
• 喉が渇く前にこまめに水分・塩分を補給する。
• 暑い日は無理せずエアコンを使用する。
• 故障したエアコンや設備は早めに修理する。
• ご家族がいる場合は、日頃から気にかけてこまめに連絡を取る。
これらの日常的な心がけが、熱中症による孤独死を防ぐための大きな一歩となります。
高齢者の転倒事故については、コラム「危険!高齢者の転倒事故、その原因と対策とは?」でも詳しくご紹介しています。ぜひご覧ください。
また、熱中症と同様に夏場にリスクが高まる健康問題として、「脳梗塞」も挙げられます。詳しくは、関連コラム「熱中症だけじゃない!?夏場に怖い病気の予防と対策」をご覧ください。
見守りサービスを活用することで、何か異変があった際にすぐ気づける可能性が高まり、孤独死の防止につながります。
近年では、高齢者向けの見守りサービスが多様化しており、さまざまな選択肢があります。
たとえば、動作センサーや冷蔵庫・電気ポットの使用状況、トイレのドアの開閉状況などから日常生活の様子を把握し、異常があれば通知するサービス、定期的な訪問でコミュニケーションを図るサービス、プライバシーに配慮した見守りカメラを活用するサービスなど、目的や生活スタイルに応じたタイプが用意されています。
サービスによって、日常的に見守るものから緊急時の対応に特化したものまで内容はさまざまで、費用にも幅があります。
ご本人やご家族の状況に応じて、適切なサービスを選ぶことで、安全と安心の両立を目指しましょう。
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前述の通り、見守りサービスにはさまざまな種類がありますが、警備会社の見守りサービスの最大の特徴は、緊急時に警備員が迅速に駆けつけることです。特に、鍵を預託する場合、警備員が室内まで直接駆けつけることが可能となり、より安心です。
東急セキュリティのシニア見守りサービスは、多くの方々のニーズに対応した複数のプランを提供しており、ご本人やご家族の生活スタイルに合わせて柔軟に選ぶことができます。
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レスQは高齢者の方が身に着け、家の中どこでも使える小型の緊急ペンダントです。緊急ボタンを押すだけで警備員が駆け付けます。
SAFE-1は、機械に設置された安否確認センサーと非常ボタンの二つで高齢の方を見守るサービスです。非常ボタンが押された場合以外でも、一定時間動きがない場合に自動通報で警備員が駆け付けるため、ご家族がお近くにいなくても安心です。
工事不要・通信費不要で導入しやすく、簡単な操作で大切な方の生活を自然に見守ることができます。
孤独死の予防に必要なのは、特別な知識やスキルではありません。大切なのは、つながりを継続すること。
日々のやりとり、地域との接点、安心のしくみ—その一つひとつが、あなたの大切な人の人生をより豊かで穏やかなものにしてくれます。
「何かあってから」ではなく、「今のうちから」の意識が大切です。できることから、少しずつ始めてみませんか。